HTML・CSS・JavaScriptの学習を進めると、「Vite(ヴィート)」という名前を見かけることがあります。Viteは、制作中のページをすぐブラウザで確認し、公開用ファイルをまとめるための開発ツールです。
この記事では、フレームワークを使わない「Vanilla JavaScript」の構成で、Viteの導入から表示確認、公開用ファイルの作成までを体験します。最初のHTML/CSS学習では必須ではありません。ファイルを直接開く方法に慣れてから、複数ファイルの管理やJavaScript開発を効率化したい段階で使うと理解しやすいです。
Node.jsの確認、Viteプロジェクトの作成、開発サーバーの起動、HTML/CSS/JavaScriptの編集、公開用の
distフォルダー作成までを順番に試せます。Viteは何をしてくれるツールか
Viteは、HTML・CSS・JavaScriptを書く代わりのソフトではありません。主に次の作業を助けます。
- 保存した変更をブラウザへすばやく反映する
- CSSやJavaScriptのファイルを扱いやすくする
- 公開用にファイルをまとめて最適化する
- VueやReactなどの開発環境を作る
ViteとAstroは同じものではありません。Viteは開発環境とビルドを担当する道具で、AstroはWebサイトを組み立てるフレームワークです。まずVite単体のVanilla構成を体験すると、役割を分けて理解できます。
準備するもの
- WindowsまたはMacのパソコン
- Visual Studio Codeなどのエディター
- Node.js
- ターミナル(Windows Terminal、PowerShell、macOSのターミナルなど)
2026年10月28日にVite公式ガイドを確認した時点では、ViteはNode.js 20.19以上または22.12以上を必要とします。テンプレートによっては、さらに新しいバージョンが必要です。古いNode.jsを使っている場合は、表示された警告を無視せず更新してください。
node -v
npm -v
node -vでバージョン番号が表示されれば、Node.jsを利用できます。「コマンドが見つかりません」と出る場合は、Node.jsの導入またはターミナルの再起動が必要です。
Viteプロジェクトを作る
作業用フォルダーを置きたい場所でターミナルを開き、次のコマンドを実行します。
npm create vite@latest
質問が表示されたら、練習では次のように選びます。
- Project name:
vite-practice - Framework:
Vanilla - Variant:
JavaScript
作成後、表示された案内に沿ってフォルダーへ移動し、必要なパッケージをインストールします。
cd vite-practice
npm install
npm run dev
ターミナルに表示されたLocalのURLを、CtrlキーまたはCommandキーを押しながらクリックします。Viteの初期画面が表示されれば準備完了です。
HTML・CSS・JavaScriptを編集する
プロジェクトをVisual Studio Codeで開き、まずindex.htmlを確認します。通常のHTMLと同じように、見出しや本文を書けます。
<main class="card">
<p class="label">Vite練習</p>
<h1>保存すると表示が変わります</h1>
<button id="changeButton">文字を変える</button>
<p id="message">ボタンを押してください。</p>
</main>
<script type="module" src="/src/main.js"></script>
src/style.cssには、カードの見た目を指定します。
body {
margin: 0;
min-height: 100vh;
display: grid;
place-items: center;
font-family: sans-serif;
background: #f3f6fa;
}
.card {
width: min(90%, 640px);
padding: 32px;
border-radius: 16px;
background: #fff;
box-shadow: 0 12px 30px rgb(0 0 0 / 10%);
}
src/main.jsでは、CSSの読み込みとボタン操作を書きます。
import './style.css'
const button = document.querySelector('#changeButton')
const message = document.querySelector('#message')
button.addEventListener('click', () => {
message.textContent = 'JavaScriptが動きました。'
})
保存後、ブラウザへ戻って表示とボタン操作を確認します。開発サーバーを終了するときは、ターミナルでCtrl + Cを押します。
公開用ファイルを作る
制作中のsrcフォルダーを、そのまま一般的な静的サーバーへアップロードするのではありません。次のコマンドで公開用ファイルを作ります。
npm run build
Viteの標準設定では、プロジェクト内にdistフォルダーが作られます。公開対象は、このdistフォルダーの中身です。公開前に次のコマンドで完成版を確認できます。
npm run preview
Vite公式は、vite previewを完成版のローカル確認用として案内しており、本番サーバーとして使うものではないと説明しています。
よくある間違い
index.htmlをダブルクリックして確認する
Viteプロジェクトは、基本的にnpm run devで開発サーバーを起動して確認します。ファイルを直接開くと、JavaScriptモジュールやパスが正しく動かない場合があります。
ターミナルの現在位置が違う
package.jsonがあるプロジェクトフォルダーでコマンドを実行します。見つからないエラーが出たら、cdで移動できているか確認してください。
node_modulesをサーバーへアップロードする
node_modulesは開発に必要なパッケージです。静的公開では通常アップロードせず、npm run buildで作ったdistの中身を使います。
distを編集して修正する
distはコマンドで作り直される出力先です。修正はindex.htmlやsrc内で行い、再度npm run buildします。
15分の実践課題
- 見出しを自分のポートフォリオ名へ変更します。
- カードの背景色と余白を変更します。
- ボタンを押したときの文章を、自分の学習目標へ変更します。
npm run buildを実行します。npm run previewで、見た目とボタン操作を確認します。
確認できれば完了:再読み込み後もレイアウトが表示され、ボタンを押すと文章が変わり、ターミナルに赤いエラーが出ていなければ成功です。
Viteが必要か判断する
| やりたいこと | 選び方 |
|---|---|
| HTMLとCSSの基礎だけを学ぶ | まずは通常のファイル構成で十分です。 |
| JavaScriptを分割して学ぶ | Viteを使うとモジュールと開発サーバーを体験できます。 |
| VueやReactを学ぶ | Viteのテンプレートを使う方法が候補になります。 |
| ブログや記事を管理する | WordPressやAstroなど、目的に合う仕組みを別に検討します。 |
パソコンやエディターの準備はWeb制作の環境を整える、通常のHTML/CSS作品を公開する手順はHTML・CSSで作ったページを公開する方法で確認できます。無料公開・PHP・WordPressの違いは用途別サーバー選びにまとめています。
公式資料
- Vite公式:Getting Started(Node.js要件、プロジェクト作成、テンプレート)
- Vite公式:Building for Production(公開用ビルド)
- Vite公式:Deploying a Static Site(dist、preview、公開方法)
公式資料確認日:2026年10月28日

