概要
Photoshopの選択ツール解説の続きです。

この記事では「クイックマスクモード」「選択とマスク」機能を紹介します。
Photoshopの選択範囲の概念を把握しよう
今回解説する「クイックマスクモード」「選択とマスク」を理解するにあたって、Photoshopの仕組みを理解しておく必要があります。
これです。
- 「黒」は選択していない
- 「白」は選択している
- 「グレー」はその中間(254段階)
ということです。
レイヤーマスクを作成した際に、マスクの表示が白黒で表示されているのはそういうわけです。
このようなデータの持ち方をしているため、ブラシツールの白黒の塗り分けでも選択範囲を作成することができるのです。
そのような機能を提供しているのが「クイックマスクモード」と「選択とマスクの調整」なのです。
(実は他にもあるけど今回は触れません)
これらのツールは選択範囲が白黒で管理されているという前提を欠くとわけがわからないので注意しましょう。
クイックマスクモードで選択範囲を調整する
まずは使っているところを見てみましょう。
こちらの画像を使用します。
まず選択範囲を作成してから、クイックマスクモードのアイコンをクリックします。左側のアイコン
すると、選択範囲以外が赤く表示されます。
その状態で「ブラシツール」で白黒で塗ることで、選択範囲の追加や削除ができます。
ペンタブを使っている方などは通常の選択ツールに加えて強力なツールとなります。
クイックマスクモードの利点
クイックマスクモードにすると、その状態で選択範囲が使えるのです。
非常に混乱する状態ですが、これをできることによって選択範囲が段階を重ねて整理して作業を進めていくことが可能です。
選択範囲とブラシを交互に切り替えながら作業していく形となります。
ブラシの色を初期化する
選択範囲は白と黒のデータで作られていることから、白と黒のブラシで塗り分ける必要があります。
その際に上記の初期設定、塗りと背景の入れ替えは便利なのでぜひ活用しましょう。
グラデーションで選択する
白と黒で基本は塗り分けるわけですが、グレーで塗ることで半透明を表現することができます。
レイヤーの透明度を切り替えることで半透明を表現することができます。
半透明はレイヤー透明度で表現できるため、グレーのブラシで選択範囲を作る、といったことはあまり行いません。
グラデーションで選択範囲を作成するということはときどき行います。
クイックマスクモードを利用したよくある使用例なのでマスターしておきましょう。
上記のファイルを使用してグラデーションのマスクを作成してみます。
クイックマスクモードとグラデーションとマスクを併用することによって実現できます。
- クイックマスクモードでは白と黒の塗り分けによって選択範囲が作成できる
- 白と黒のグラデーションをクイックマスクモードで作ることにより、グラデーションのかかった選択範囲を作る
- レイヤーマスクで選択していない範囲を隠す
これらの手順を行うことによって、徐々に画像が変わっていくような表現ができます。
ここまで理解できたら、練習問題があるのでやってみましょう。

選択とマスクの調整を使う
選択とマスクの調整はクイックマスクモードに非常に近いです。
一度選択した選択範囲やマスクをさらに詳細に調整できる機能です。
具体的な使い道は髪の毛やふわふわしたものを選択する際です。
こちらの画像のような毛のようなものは選択範囲を作るのが非常に難しいです。
そんな時に選択とマスクを使用します。実際にやっているところをみてみましょう!
境界線調整ブラシツールを使用します。
結果は以下のとおりです。
オブジェクト選択そのまま
マスクと選択の調整で境界線を整えた場合
だいぶ仕上がりに差がありますね。
細かい調整はしなくても、上記の手順を行うだけでクオリティが格段に上がるため、手順だけは覚えておきましょう。
選択とマスクの調整を呼び出す
さまざまな箇所から呼び出せるようです。
選択範囲を作った後のコンテクストタスクバーにアイコンがあります。
レイヤーマスクを右クリックしても呼び出せます。
使いやすいものを一つ覚えておけば問題ないです。
練習問題

選択とマスクの調整の練習が上記の課題からできますので取り組んでみてください。